【詳細要約】COL. Douglas Macgregor : The Pentagon's Terrible War Planning

チャンネル: Judging Freedom

公開日: 2026年4月23日(木曜日)

ホスト: アンドリュー・ナポリターノ判事(Judge Andrew Napolitano)

ゲスト: ダグラス・マクレガー大佐(Colonel Douglas Macgregor, PhD)

動画URL: https://www.youtube.com/watch?v=HfjHRfMQIvw

1. 番組の導入

マクレガー大佐を招き、イランをめぐる戦争についてアメリカ国防総省の計画立案がいかに拙劣であったかの議論を始めた。なお、この時点でチャンネル登録者数が75万人に迫っていることも合わせて知らせた。

2. イスラマバード交渉の実態──アメリカは誰のために交渉したのか

2-1. 交渉の本質──イスラエルの代理人としてのアメリカ

ナポリターノ判事: 1週間半ほど前に行われたイスラマバードでの交渉について、アメリカの交渉団はアメリカのためではなく、イスラエルのために交渉したのではないか。

マクレガー大佐: それは「誘導的な質問」ですね。しかし、はっきり申し上げれば、あの場に「交渉」は存在しませんでした。実際には、イラン側が約70名もの代表団を送り込み、データや情報、そして分析結果を携えて、本格的な交渉が行われるものと期待して臨んだのです。ところが彼らが目の当たりにしたのは、ネタニヤフ首相の要求をそのまま突きつけるアメリカのチームでした。イランはそんな要求を受け入れることはできません。濃縮ウランについて多少のやりとりはあったにせよ、最終的な結論は「ノー」です。要するに、我々はイスラエルの代理として交渉したのです。

2-2. ネタニヤフ首相の「全か無か」の戦略

マクレガー大佐: 仮にトランプ大統領が正気に戻って、たとえばJCPOA(イラン核合意)のような枠組みに沿った合意を結ぼうとしても、ネタニヤフ首相はそれを妨害しようとするでしょう。首相にとって、これは「全か無か」の勝負なのです。イスラエルがもっとも深刻な脅威と見なすイランを排除し、地域全体を支配する「大イスラエル計画」を実現する絶好の機会だからです。戦争が終わってしまえば、隣国すべてを「人間以下」だの「犯罪者」だのと呼んできたイスラエルが、この地域で生き延びるのは極めて難しくなる。首相はまさにその瀬戸際に立たされている。だからこそ、彼はこの戦争を最後までやり抜くつもりでいるし、紛争終結につながるようないかなる取り決めも、手を尽くして妨害するでしょう。

2-3. アメリカ軍の指揮系統に対するイスラエルの支配

マクレガー大佐: イスラエルは、この地域におけるアメリカの軍事力を事実上、無条件かつ全面的に掌握しています。セントコム(中央軍)の現司令官であるクーパー提督も、その前任者のカリラ将軍も、ネタニヤフ首相に取り入ろうと懸命になってきた。当然のことです。地域で実際に采配を振るっているのは、ほかならぬネタニヤフ首相なのですから。

3. ネタニヤフ首相の発言──「報告する」というフロイト的失言

ナポリターノ判事: 先の交渉が終わったあとの記者会見で、ネタニヤフ首相はヴァンス副大統領について「毎日私に報告している」と述べ、さらに「他の政権高官も同様だ」と言いました。あれは単なる言い回しだったのでしょうか。それとも、我々が知るべき何か深い事情を示しているのでしょうか。

マクレガー大佐: おそらく、あれはフロイト的失言でしょう。というのも、彼はそのあとさらに言葉を継ぎ、「私はワシントンの政府の全員からほとんど毎日のように報告を受けている。全員が報告してくる」と詳しく述べているからです。彼が真実を語ることはめったにありませんが、真実を語るときはしっかりと耳を傾けるべきです。そして今回に限っては、間違いなく実際のことを話していると思います。

4. ホルムズ海峡──国防総省の致命的な見通しの誤り

4-1. 海峡封じ込めを予見できなかった理由

ナポリターノ判事: 開戦前、ほとんどのアメリカ人はホルムズ海峡の存在すら知りませんでした。海峡は商業的にきちんと機能していました。しかし今やそこは紛争の中心地です。どうして国防総省の立案者たちは、イランがホルムズ海峡を「チョークポイント」として利用し、アメリカの攻撃に抵抗してくることを予見できなかったのでしょうか。

マクレガー大佐: 彼らがそれをまったく想定していなかったわけではありません。ただ、根本的な問題は「戦争のパラダイムシフト」を理解していなかったことにあります。20年前にさかのぼれば、対イラン作戦に関する多くの計画が存在していました。そしてそれらの計画のすべてが、イランに地上軍を送り込むのがいかに困難かは認識していたのです。侵攻路や進入地点には峠や数多くのチョークポイントがあり、橋梁など約300もの要注意地点が時間的・空間的に散らばっていました。サダム・フセインが試みたように、フーゼスターン州の油田地帯だけを占領するのでもなければ、あまり奥深くまでは進めないという前提でした。しかし、そのほかの計画の多くは「標的化」に重点を置き、何とかしてイラン政府に屈服を迫ろうという発想でした。ところが、そうした計画のほとんどが作られたのは、戦争の質そのものがどれほど根本的に変わったかが十分に認識される以前のことなのです。国防総省や国防省の上層部の立案者たちの多くは、宇宙からの永続的な監視と、そこからもたらされる継続的な監視能力、そして標的情報を何百もの有人・無人を問わない打撃システムや多種多様なミサイルに瞬時に伝達し、極めて高い精密誘導能力をもって発射するという、その連携の致死性をまったく理解していなかったのです。

4-2. ウクライナ戦争からの教訓を無視した過ち

マクレガー大佐: 彼らは気づくべきでした。スロヴィキン将軍がウクライナ東部に最初の防衛線を構築し、それに対して我々、つまり我々が訓練したNATO側の部隊が攻撃を仕掛けて惨敗したときに、何が起きているのかを見ていれば理解できたはずです。しかし、彼らはそれをしませんでした。公平に言えば、その点は完全には理解されていなかった。彼らは依然として「ペルシャ湾周辺に基地がある。十分近い位置に大量の火力を集結できるから、あまり大きな妨害を受けずに出入りできる」と考えていたのです。イラン内部で進行していた軍事的な発展の意味を理解していなかった。ですから、我々は敵を「大幅に過小評価した」と言えるでしょうが、それ以上に、戦争そのもののパラダイムシフトを見過ごしてしまったのです。

5. 空爆だけで政権転覆は可能なのか──航空戦力至上主義の誤謬

5-1. イスラエルとモサドの計画への盲信

ナポリターノ判事: それではなぜ、国防総省の立案者たちは「爆撃とミサイルだけで政権転覆が可能だ」という、モサドとネタニヤフ首相が差し出した計画を受け入れてしまったのでしょうか。昨日インタビューしたジョー・ケント氏は、「アメリカ政府の中の誰もが、イスラエルは話を誇張し、自分たちを過信していると知っている」と話していました。

マクレガー大佐: それはそのとおりです。ただ、これは私が会ったすべてのイスラエル軍の高級将校について言えることではありません。多くは非常にバランスの取れた人たちでした。ただ、そうした人々の多くが更迭され、別の者に入れ替えられたという事情もあります。そして、そもそも地上軍を使うという選択肢が最初から除外されていた──少なくともイラン本土への侵攻という意味では──以上、その後の戦略・作戦計画はすべて「航空戦力コミュニティ」、すなわち空軍と海軍の将校たちによって練られたのです。地上軍が使われる可能性は、ペルシャ湾岸の枠組みの中でありうるくらいで、それ以外にはほとんど注意が払われませんでした。ですから、こうなったことはまったく驚くにあたりません。なぜなら、航空戦力コミュニティというのは「十分な期間、航空機とミサイルによる攻撃を許されれば、どんな戦争にも勝てる」ということを、信仰箇条のように信じているからです。彼らは、成功したかどうかにかかわらず、どんな事例でも引っ張り出してきて「航空戦力のおかげで戦争に勝った」と主張しようとします。

5-2. 過去の教訓──ノルマンディー上陸作戦と沖縄戦

マクレガー大佐: もっと大きな問題は、先ほど判事がおっしゃったことに戻りますが、彼らは自分たちが何に立ち向かおうとしているのかを本当に理解していなかった、ということです。戦うはずだった敵は、実際にはまったく別の姿で現れた。これはまさに、我々がベトナムなど多くの場所で経験してきたことと同じです。ノルマンディー上陸前、我々が読んだ情報報告や当時の評価では、ドイツ軍は「最後のあがき」の状態だと描かれていました。我々は実際よりもはるかに遠くまで、はるかに速く進めると思っていた。そしてその結果、沖縄戦ではノルマンディーのときよりもはるかに大きな戦力を投入しました。我々が過小評価していたことを思い知ったからです。だから、もっと的確な答えを差し上げたいのはやまやまですが、結局のところ、我々は単に計算を誤り、過小評価してしまったのだと思います。

6. イスラエルの二重国籍問題とワシントンへの影響力

6-1. イスラエルの核兵器──公然の秘密

ナポリターノ判事: もし記者会見で、ある記者がネタニヤフ首相に「イスラエルは核兵器を何発保有しているのですか」と尋ねたら、彼はどう答えるでしょうか。

マクレガー大佐: おそらく「それは議論の対象ではない」と言うでしょう。そもそも保有していることすら認めないかもしれません。それが何年も前からのイスラエルの政策です。しかし、我々は彼らが少なくとも300発の核兵器を持っていることを知っています。

ナポリターノ判事: 昨日ジョー・ケント氏に同じ質問をしたら、彼は笑いながら「アメリカ連邦政府の国家安全保障にかかわる部署の人間なら誰でも、イスラエルが核弾頭を何発持っているか答えられます。ただ、我々はそれを公の場で口にすることが許されていないのです、判事」と言っていました。

マクレガー大佐: ええ、これはまさに異例の状況です。我々が相手にしているのは、ワシントンのあらゆる人物に対して影響力を行使できる国家なのです。組織的に我々の政府を支配するために投資を続けてきた結果として。そして今や政府全体に、「イスラエル第一」という忠誠心を持つ人々が大勢います。しかも、それは決して全員がユダヤ系というわけではありません。ですから、何も驚くことではありません。判事もご存じのとおり、法的な記録を見れば、1965年に連邦最高裁判所が二重国籍を認める判断を下しています。私はそれがアメリカにとって大惨事だったと考えています。私は、二重国籍の人間は連邦政府の選挙によって選ばれる役職にも、任命される役職にも就くべきではないと固く信じています。人間は一度に一つの国家にしか忠誠を誓えないはずです。

6-2. 政府内に存在する具体的な事例

ナポリターノ判事: まさにそのとおりです、大佐。そして残念ながら、私には彼らが誰なのかすべてはわかりませんが、ランディ・ファイン下院議員はおそらく二重国籍でしょう。ジョン・ボルトン元大統領補佐官も、今や刑事事件の被告ですが、二重国籍です。おそらく、我々が知っているよりずっと多くの人々がいるはずです。下院議員の一人はイスラエル国防軍のために戦い、両足の膝から下を失いました。その議員は時折、義足が見えるように短パン姿で議場に現れるそうです。ブライアン・マスト議員です。実に嘆かわしい事態です。

7. トランプ大統領の出口戦略──エスカレーションか、封鎖継続か、それとも撤退か

7-1. 自らの発言で追い詰められた大統領

マクレガー大佐: あるいは、今般の事態が何かを変えるかもしれません。なぜなら、現在の大統領には、自分の置かれた立場から容易に抜け出す道がないからです。彼は自らの言葉で自分を隅に追いやってしまった。ベトナム戦争当時のリンドン・ジョンソンを思わせるような、大胆で軽率な発言を繰り返したことで、そうした政策姿勢からの後退が事実上不可能になっています。では、いったい大統領はどうするのか。率直に言って、選択肢は二つです。一つはエスカレーション(事態の段階的拡大)であり、私はいまだにそれが彼の性向だろうと思います。それが彼の本質だからです。ご存じのとおり、彼はロイ・コーンの忠実な弟子ですから、もともとエスカレーションを選びやすいたちです。そして、何か行動を起こす前に追加部隊の配置が完了するのを待っているのだと思います。おそらく土曜日までには、それらの部隊が所定の位置につくでしょう。それが一つ目です。二つ目は、この封鎖を続けることです。しかし封鎖は完全ではありません。すでにいくつかの船舶がすり抜けたと聞いていますし、費用も非常に高くつく。効果があるという保証もありません。思い出してください。かつて我々がキューバを封鎖したとき──あのときは「検疫」と呼びましたが、法的な言葉のトラブルを避けるためです──、180隻の水上艦艇を使い、封鎖線は北大西洋の彼方まで伸びていました。しかもそれは事実上我々の「ホームウォーター」で行われたため、アメリカ本土の基地から航空機を飛ばすことも、海上の全艦船を維持することも非常に容易でした。今、インド洋や地中海で同じような態勢をとることはできません。いったい何を止めるというのでしょう。カスピ海に艦船を派遣するつもりですか。無理な話です。イランが利用できる鉄道やパイプラインを止められますか。難しい、簡単なことではありません。いずれ誰かが目を覚まして、「この場所を効果的に封鎖することなどできない」と言い出すだろうと思います。そして三つ目の検討材料、これは今、かつてないほど重要性を増しているのですが、世界の南側諸国で使われる肥料の約半分はペルシャ湾岸地域から来ています。いま、たとえばインドでは肥料の価格が2倍以上に跳ね上がっています。我々の文明を成り立たせているものは二つあります。一つは安価なエネルギーです。我々はそれを急速に失いつつある。ここの国内価格もこれから上昇するでしょう。世界中で上昇しており、ヨーロッパのような場所ではまさに壊滅的です。日本のような友好国や韓国、タイ、ベトナム、マレーシアといった東南アジア全域にも非常に厳しい状況をもたらしています。安価なエネルギーはもはや安価ではない。それは我々にとって破滅的な事態です。安価なエネルギーとともに得られる二つ目のもの、それは安価な信用ですが、これも枯渇しつつあります。いま世界を見渡して、安価な信用を提供できる立場にある国はただ一つ、中国だけです。そして中国は急速に、世界中から資金が集まる「安全な避難先」になりつつあります。もはやアメリカではありません。さらに我々は忘れがちですが、ロシアの資産、イランの資産、その他あらゆる国の資産を何十億ドルも凍結するという行為は、世界中に対して恐ろしいメッセージを送っているのです。「もし自分の資金を我々の手の届く場所に置き、我々のSWIFTシステムを使うなら、我々はお前たちの現金や資産を、いつでも好きなように処分できる」というメッセージです。中国はそんなことはしないとはっきりさせています。かくして、この危機を通じて我々がこれまでに成し遂げたことは、中国を世界にとってはるかに魅力的な、信頼できるビジネスパートナーにしただけではありません。BRICSを、我々の支配から逃れるための極めて魅力的な組織にしてしまったのです。ですから、理屈の上から言えば、封鎖をやめ、凍結した資金を解放し、人道的な見地から「ドナルド・トランプ大統領として、この紛争は世界を傷つけているゆえに終結させる」と世界に向けて宣言することです。そして「すべての人のための完全な航行の自由を望む。ゆえに封鎖を終了し、関与を解く。イランとの論争は別の方法で解決する」と。しかし判事、ここにはイスラエルという当事者が絡んでいます。そしてイスラエルはそれを絶対に許さないでしょう。

8. 戦争の世界的な経済的影響──中国の台頭とアメリカの衰退

8-1. 肥料危機とエネルギー危機

すでに述べたとおり、世界の肥料の約50パーセントがペルシャ湾岸地域から供給されており、インドでは肥料価格が2倍以上に高騰しています。近代文明を支える二つの柱、すなわち安価なエネルギーと安価な信用の両方が、いまや崩れ去ろうとしているのです。エネルギー価格は世界的に高騰し、ヨーロッパや日本、韓国、タイ、ベトナム、マレーシアなど東南アジア全域に深刻な打撃を与えています。

8-2. 唯一の「安全な避難先」としての中国

さらに、米国によるロシアやイランの資産凍結は、「ドル基軸の金融システムに依存すれば、資産をいつでも差し押さえられる」という危険な先例を世界に示してしまいました。これに対し、中国はそのようなことをしないと明確に宣言しています。その結果、中国は世界にとってより信頼できるビジネスパートナーとなり、BRICSは米国の支配から脱却するための極めて魅力的な枠組みへと変貌しつつあります。

9. 核兵器使用の危険性──トランプ大統領と核コード

9-1. 核兵器使用の検討が報じられた背景

ナポリターノ判事: 信頼できる筋、すなわちラリー・ジョンソン氏の報道によれば、トランプ大統領がケイン将軍に対して「核コードはどのように機能するのか」と説明を求めたとされています。もしこれが事実なら、現時点で核兵器の使用を検討するなど、どれほど不適切で危険なことでしょうか。

9-2. 統合参謀本部議長の立場と指揮権限

マクレガー大佐: この話の出所として私が知るかぎり唯一の人物はラリー・ジョンソンですし、彼にはかなり確かな情報源があります。だから彼の話を疑ってはいません。ただ、次のことだけは申し上げておきます。大統領には核の問題全般に関与する権利が十分にあります。実際、歴代の統合参謀本部議長の一部が長年にわたって不満を述べてきたのは、あまりにも多くの大統領がこの問題に無関心すぎるということだったのです。もっとも、トランプ大統領が正確にどんな言葉を使ったのか、私は知りません。今回のような状況で、あるいはそもそも私の判断ではいかなる状況でも、核兵器の使用を検討していなかったことを心から願います。とはいえ、いくつかの点を押さえておく必要があります。統合参謀本部議長は大統領に対する軍の最高顧問ですが、彼には指揮権限は一切ありません。まったくないのです。すべての指揮権限を持つのは、戦争長官であるピート・ヘグセスです。そしてヘグセス長官を越えた先、各地域の戦闘指揮官や機能別指揮官にこそ、実際の指揮権が存在します。つまり、現場や世界各地、そしてアメリカ国内には指揮権限を持つ人々がいて、彼らは国防長官または大統領に直属します。統合参謀本部議長にはそれがありません。しかし議長には、大統領に助言する義務があります。つまり、もし彼が「それは悪い考えだ」と思えば、そう言う義務があるのです。会話の内容は不明ですが、おそらく議長が「大統領、現在の戦力でできることはやり尽くしました。さらなる損害を与えることは可能かもしれませんが、その損害が大統領の望む結果をもたらすとはかぎりません」と進言し、それに対してトランプ大統領が核兵器について何か軽率な発言をした──トランプ氏はよく軽率な発言をしますから──という可能性はあるでしょう。そして議長が「それはここではまったく関係のないことです。検討すべきではありません」と答えたというのが、私が期待するシナリオです。

9-3. 戦時における将官更迭の歴史的な正当性

マクレガー大佐: もう一つ、皆さんにきちんと理解していただきたいことがあります。私は連日のように「戦争長官がまた誰かを解雇した」「大統領が誰かを追い出そうとしている」といった声を耳にします。しかし、第一次世界大戦と第二次世界大戦の両方で、我々は何十人もの将官や提督を「更迭」しました。第一次世界大戦のときは提督の数こそ少なかったものの、第二次世界大戦では多数にのぼります。戦時中には、平時よりもはるかに多くの上級将校が更迭されるものであり、それは理にかなっています。そして更迭は、その人物が無能だからとはかぎりません。「成功しなかったから」という場合もあるのです。そして、成功しない理由が本人の力ではどうにもならないことに起因することもある。しかし、かつてジョージ・マーシャル元帥が語ったように、「そんな事情を吟味している時間はない。我々は勝たねばならないのだ。この男は運が悪い。誰か別の者を据えて、もっとうまくやれるかどうか見てみよう」ということなのです。言い換えれば、必ずしも個人を責めてのことではない。時には、外される人物が純粋に疲弊しきっていて、もはや任務に耐えられないということもあります。この点を強調したいのは、ワシントンの党派的な政治のなかで、指揮系統の誰であれ──大統領であれ、国防長官であれ、更迭を行う上級将校であれ──を悪者にしようとする動きがあるからです。しかし、それは彼らの職務なのです。文民による軍の統制であり、そうあるべくして行われていることです。その理由について異論を唱えることはできるでしょう。ただ、私はトランプ大統領が統合参謀本部議長を更迭したいという意向を示すのを聞いたことはありません。両者は会話をしているようですし、それは良いことです。ですから、会話の内容は私が願ったようなものであって、それ以上に悪いものではなかったと信じたいと思います。

10. アメリカとイスラエルの絆──その起源と変質

ナポリターノ判事: 哲学的な質問をさせてください。あなたはもちろん博士号をお持ちです。

マクレガー大佐: いやいや、国際関係論の博士号です。私を哲学者に仕立てないでください、判事。

ナポリターノ判事: いや、PhDですからね。でも、この質問は国際関係論と深く結びついています。アメリカとイスラエルのあいだの結束は、なんと奇妙なものではないでしょうか。イスラエルは終末論的、メシア信仰的で、アパルトヘイト国家であり、「終わりの日」に関心を持っています。一方、アメリカはその正反対です。世俗的で、すべての人間の価値を信じ、啓蒙思想を受け入れている。いったい、この両者の絆はどうやって生まれたのでしょうか。

マクレガー大佐: おそらく第二次世界大戦とハリー・トルーマン大統領の時代にまでさかのぼらなければならないでしょう。私が長年ともに学んだ親しい友人に、たまたまユダヤ系の人物がいるのですが、彼はよくこう言っていました。「第二次世界大戦における600万人のユダヤ人の死は、イスラエル国家のための頭金だった」と。そして、おおむね彼の言うとおりだと思います。トルーマンもそのように見ていた。当時の多くの人々がそう考えていました。長い迫害の歴史の末に、ヨーロッパのほぼすべての国や中東の多くの国々から追い出されてきたユダヤ人は、安全な避難所を設けられるに値する、と。ただ、当時トルーマンを含めて誰も想像しなかったのは、その避難所が、やがて隣国すべてに対する軍事力投射の拠点に変貌してしまうということだったのです。私や多くのアメリカ人は、イスラエルが自らを防衛し、イスラエルという国家を存続させるためにできることがあるなら、それは崇高なことだと思っていました。しかし、イスラエルが隣国を犠牲にして拡大し、隣国を征服し、中東全域を支配するといったことまでは考えていなかったのです。ところが、我々がたどり着いたのは、まさにその地点なのです。

11. 番組の締めくくりとチャンネル登録者数75万人達成

ナポリターノ判事は、マクレガー大佐の出演中にチャンネル登録者数が75万人を突破したことを発表し、深く感謝の意を表した。4年半前にわずか93人の視聴者で始まったこの番組がここまで成長するとは想像もできなかったと感慨を込めて語り、マクレガー大佐夫妻をイタリアンレストランでの食事に招くことを約束して番組をしめくくった。翌日の金曜日午後3時30分(東部時間)には、ラリー・ジョンソン氏とレイ・マクガヴァン氏に加え、サプライズゲストが登場する可能性もある「インテリジェンス・コミュニティ・ラウンド」を予告した。


【核心分析】マクレガー大佐が警告する本質的危機とは

マクレガー大佐の分析全体から浮かび上がるのは、単なる軍事作戦の失敗にとどまらない、アメリカという国家の存立基盤に関わる多重の危機構造である。以下に、その本質的な警告を整理する。

警告① 主権の喪失──イスラエルによる対米政策の乗っ取り

最も深刻な警告は、アメリカの軍事・外交政策がイスラエルによって実質的に支配されているという現実である。ネタニヤフ首相の「全員が私に報告する」というフロイト的失言は、単なる言い間違いではなく、ワシントンの意思決定構造の真実を露呈したものだ。セントコム司令官がネタニヤフに取り入ろうとする構造、政府中枢に二重国籍者が多数存在する事態、そしてイスラエルの核兵器(少なくとも300発)を公に議論できないタブー──これらはすべて、アメリカが主権国家として独立した意思決定能力を失いつつあることの証左である。

警告② 戦争のパラダイムシフトへの致命的な無理解

国防総省の立案者たちは、宇宙からの永続的監視、標的情報の即時伝達、数百にのぼる精密誘導打撃システムの統合という新しい戦争様式を理解していなかった。ウクライナ戦争で実証されたこのパラダイムシフトを見逃した結果、イランの軍事力を大幅に過小評価し、「空爆だけで政権転覆は可能」という航空戦力コミュニティの教条的信仰に依存するという致命的な誤りを犯した。この過信は、ベトナム戦争やノルマンディー上陸作戦前のドイツ軍過小評価と同じ過ちの繰り返しである。

警告③ 世界経済秩序の崩壊と中国への権力移動

ホルムズ海峡の封鎖は、世界の肥料供給の半分を遮断し、エネルギー価格を暴騰させ、安価なエネルギーと信用という近代文明の二本柱を破壊しつつある。さらに致命的なのは、米国によるロシアやイランの資産凍結が「ドル基軸の金融システムに依存すれば、いつでも資産を差し押さえられる」という危機感を全世界に植えつけてしまったことだ。中国は「資産を差し押さえない信頼できるパートナー」としての立場を固め、BRICSは米国の支配から脱却するための魅力的な選択肢となった。この戦争は、米国の世界的覇権を終わらせ、中国中心の新秩序への移行を加速させる歴史的な転換点となる可能性が極めて高い。

警告④ 核兵器使用の潜在的なリスク

トランプ大統領が核コードの説明を求めたとされる報道は、たとえ「軽率な発言」レベルであったとしても、エスカレーションの連鎖が核兵器使用にまで至る可能性を現実の脅威として突きつけている。自らの発言によって追い詰められ、身動きが取れなくなった大統領が、局面打開のためにエスカレーションを選ぶ危険性が、マクレガー大佐によって明確に示唆されている。

結論的な警告

マクレガー大佐の分析が示しているのは、この戦争が単に「計画の拙劣さ」の問題なのではなく、アメリカの主権、軍事力の有効性、世界経済における覇権的地位、核抑止の安定性という、国家存続の根幹にかかわる要素のすべてを同時に危機に陥れている、包括的な破局の構図である。「封鎖の解除、資金凍結の解除、そして人道的理由からの紛争終結宣言」という論理的な解決策を示しながら、「イスラエルがそれを許さない」と言い切るマクレガー大佐の言葉は、アメリカがもはや自国の国益に基づいて戦争を終わらせることすらできないという、最も暗澹たる現実を浮き彫りにしている。


【私見】遠い国の話、と思っていませんか? ──私たちの生活の裏側で渦巻く「なんだか変な話」

「遠い中東の戦争」が、じわじわと私たちの財布を直撃しているかもしれない

ニュースでやっている遠くの戦争。なんだか自分には関係ない、と思うのが普通かもしれません。でも、ちょっとだけ立ち止まって考えてみませんか。最近、スーパーで買い物をしても、ガソリンスタンドで給油しても、なんだかお金の減りがやけに早い。真面目に働いているのに、なぜか私たちの生活だけがじりじりと苦しくなっている……そんな風に感じているのは、きっと私だけではないと思います。

この動画で、元軍人の専門家が語っているのは、まさにその「なぜか苦しい」の裏側です。特に気になったのは、世界の肥料の半分と、私たちの生活に欠かせないエネルギーが通る「ホルムズ海峡」という海の道の話。ここが今、アメリカとイランの間の緊張で塞がれてしまっているらしいんです。肥料がなければ世界中で作物がとれなくなり、エネルギーが滞れば電気代やガソリン代が跳ね上がる。つまり、遠くの戦争のツケは、結局、私たちの毎日の買い物に静かに乗っかってくるようなのです。そう思うと、遠い国の話とは言っていられない気がしてきませんか。

「強いリーダー」の裏で、私たちの声は届いているんだろうか?

もう一つ、もやもやした気持ちになるのは、あのアメリカという超大国でさえ、何かがおかしな方向に進んでいるように見える点です。たとえば、イスラエルのネタニヤフ首相という人が、アメリカの副大統領が「毎日自分に報告してくる」と発言したという話は、聞きようによっては驚きです。まるで、アメリカの政治家の背後に、もっと別の誰かの強い意向が透けて見えるような。本当にそうなのかはわかりません。ただ、もしも私たちの国の政治家が、私たちの暮らしよりも、どこか遠くの特定の国の意向を優先しているとしたら……と想像すると、背筋が少し寒くなるような気がしませんか。

世界の常識は、音もなく変わっているらしい

そして、これはさらに大きな話ですが、この戦争をきっかけに、世界のお金の流れまでが変わり始めているようなのです。アメリカが特定の国の資産を凍結するのを見て、世界各国が「ドルで資産を持っていると危ないかもしれない」と思い始め、代わりに中国が「安全な場所」としてお金を集めているという専門家の指摘がありました。たとえば、最近ニュースで、ソマリアなどの国々が国際的な銀行カードの代わりに中国の決済システムを導入し始めたという小さな記事を見かけました。こうした、普段は気にも留めないような遠くの小さな変化が、じわじわと、しかし確実に、私たちが当たり前だと思ってきた「アメリカ中心の世界」という常識を変えつつあるのかもしれません。

最後に──「なんだか変だよね」と隣の人と話してみませんか

この動画で、退役軍人の専門家は「私なら夜も眠れないだろう」とまで発言して、警戒を呼びかけています。私たちには計り知れない情報を持つ人が、それほどまでに危機感を募らせている。そのことを、ただの遠い国の専門家の言葉として聞き流すのではなく、「私たちの生活がこれ以上苦しくならないために、何が起きているんだろう」という目線で、少しだけ立ち止まって考えてみたいと思うのです。

何か大きな行動を起こす必要はないと思います。ただ、今日の買い物でレシートを見たときに、あるいはニュースで中東の映像が流れたときに、「ああ、これは確かにつながっているのかもしれない」と、ふと思い出してくれるだけで十分です。そして、もしよかったら、この動画のURLを、信頼できる隣の人や友人にそっと送って、「なんだか変だよね」と、ただそれだけを共有してみませんか。私だけが感じていることなんですかね?