なぜ日本のメディアは「
中国に対して否定的なこと」や「本当の中国ニュース」を報じないのか
「報道しない自由」と日本メディアの現実
日本のメディアは「バランス報道志向」とは裏腹に、実際には「報道しない自由」(Right to NOT report)を頻繁に行使しています。これは、都合の悪い事実や権力に不都合な情報を意図的に取り上げない、あるいは極めて小さくしか扱わないという編集方針・体質を指します。
[Wikipedia: 報道しない自由]
-
政治的圧力・自己検閲:
日本の大手メディアは政府や大企業からの圧力、あるいは「忖度」により、特定の話題や国(特に中国や韓国)に関して否定的な報道やセンシティブな情報を避ける傾向があります。政権批判や外交摩擦を避けるため、記者クラブ制度や編集会議で「報じない」判断がなされることが多いです。
[PHPオンライン]
-
経済的配慮・スポンサーリスク:
中国市場は日本企業にとって重要であり、中国批判や敏感なニュースを大きく扱うことでスポンサーや取引先に悪影響が及ぶことを恐れ、消極的な報道姿勢になります。
-
現地取材の困難・情報統制:
中国政府は外国メディアへの取材規制が厳しく、日本人記者が自由に現地取材できないため、信頼できる情報が得にくい現実もあります。中国国内での記者活動が制限されるリスクも高いです。
-
世論誘導・社会的空気:
日本社会には「中国批判=日中関係悪化」や「中国批判=差別的」というイメージを持つ層もあり、メディアは波風を立てないよう無難な報道や抽象的な表現にとどめがちです。
-
記者クラブ制度と閉鎖性:
日本の記者クラブ制度は、限られた情報源や公式発表に依存しやすく、独自調査やスクープ報道が生まれにくい土壌となっています。結果として、政府や大企業、外交方針に逆らう報道は抑制されやすいのです。
[Newsweek]
まとめ
日本のメディアが「中国に対して何でも否定的なこと」や「本当の中国ニュース」を積極的に報じないのは、政治的圧力、経済的利害、現地取材の困難、社会的空気、記者クラブ制度による閉鎖性など複数の要因が重なっているためです。
その結果、ネットや海外メディアでしか知り得ない中国関連の重要ニュースや批判的視点が、日本の大手メディアではほとんど報じられない現象が常態化しています。
参考・出典