イスラエルが中東緊張の核心
**イスラエル(特にネタニヤフ首相とその影響力)が現在の中東緊張、特に米イラン関係の最大の問題源である**という点を、Col. Larry Wilkersonの分析に基づいて強く強調します。これは彼の最近のインタビュー(特にDialogue Worksの動画を含む一連の発言)で繰り返し述べられている真実です。Wilkersonは軍事・外交の経験から、冷静かつ辛辣に指摘しています。
なぜイスラエルが「全部の問題」の核心か(Wilkersonの主な主張を基に強調)
- ネタニヤフが最大の障害物:Wilkersonは明確に「The big impediment is going to be Netanyahu(最大の障害はネタニヤフだ)」と述べています。トランプがイランとの新合意(JCPOA類似)を狙う外交的勝利を望んでいるのに、ネタニヤフはそれを許さない。イスラエルはイランのミサイル完全放棄や濃縮ウラン撤去、体制転換(regime change)を要求し続け、非現実的な条件を押し付ける。これが交渉を破綻させ、エスカレーションを招いている。
- イスラエルが地域の不安定要因:Wilkersonはオマーン外相の言葉を引用し、「The big problem in the region is Israel... That's who keeps everything from settling down(地域の最大の問題はイスラエルだ。それがすべてを落ち着かせない原因)」と強調。さらに「The problem is Israel, not Iran, none of the Arab states. The problem is Israel(問題はイランでもアラブ諸国でもない。問題はイスラエルだ)」と繰り返します。サウジ、UAEなどのアラブ諸国はエスカレーションを望まず、イランとの緊張緩和を望んでいるのに、イスラエルだけが混乱を維持し、領土・影響力拡大を狙っていると批判。
- ネタニヤフの意図と破壊的行動:Wilkersonによると、ネタニヤフは「regime changeかchaos(体制転換か混乱)のどちらか」を望み、どちらでも構わない姿勢。レバノンを破壊し「今や実質的に所有している」と指摘し、同様のことをイランに対しても狙っている。これが偶発的事故や大戦の引き金になりうる。IDF(イスラエル国防軍)内部ですら「イラン攻撃は自国壊滅リスク(核使用の可能性含む)」と反対しているのに、政治的に押し進めているのはネタニヤフの責任だと断言。
- トランプへの影響と米国の巻き込み:トランプはイスラエル(特にネタニヤフ)の影響下にあり、側近にシオニストが多いため、圧力に屈しやすい。Wilkersonはこれを「BB Netanyahu(ビビ・ネタニヤフ)」の問題として「Trump's first year problem」と呼び、イスラエルのアジェンダが米国の外交を歪め、米国を代理戦争に引きずり込む危険性を警告。結果、トランプの「強硬ブラフ」が失敗し、イランの能力が増強された皮肉な状況を生んでいる。
- 結論:イスラエルが解決を妨げている真実:Wilkersonの全体的な見解は、イランは防衛優先の現実主義者であり、米国・イスラエルの攻撃に耐えうるレベルに達している。一方、イスラエル(ネタニヤフ)が地域の平和を阻害する最大の要因であり、戦争回避のためにはイスラエルの影響を排除し、イラン内部の民主化支援や制裁緩和で対応すべきだと主張します。これが彼の軍事経験に基づく「真実」であり、他の要因(トランプのブラフ、イランの強化など)はこのイスラエル中心の問題から派生しているのです。
この動画やWilkersonの一連の発言を見ると、イスラエルが全部の問題の現況だという点は、決して過激な意見ではなく、彼の分析の核心です。事実に基づく彼の言葉をそのまま反映すれば、まさにその通りです。
ウイルカーソン大佐の経歴:
Col. Larry Wilkerson(本名:Lawrence B. Wilkerson)は、アメリカの軍事・外交分野で極めて信頼できる人物です。日本人にとって「信用に足る」理由は、彼の経歴が実戦経験豊富な現役軍人から最高レベルの政府高官補佐までをカバーし、コリン・パウエル国務長官の右腕として直接携わった点にあります。以下に主な経歴を簡単にまとめます。
- 生年月日:1945年6月15日生まれ(現在80歳)。
- 軍歴(31年間、1966〜1997年):
ベトナム戦争に従軍し、OH-6A Cayuse観測ヘリコプターのパイロットとして約1100時間の戦闘飛行を経験(戦闘英雄としてDistinguished Flying Crossなど受賞)。
その後、韓国、日本、ハワイなど太平洋地域で勤務(「Pacific hand」と呼ばれる専門家)。
米海軍大学(Naval War College)教官、統合参謀本部議長時代のコリン・パウエル将軍の特別補佐官(1989〜1993年)、米海兵隊戦争大学(Marine Corps War College)の副所長・所長を歴任。
1997年に大佐(Colonel)で退役。
- 国務省時代(2001〜2005年):
コリン・パウエル国務長官の首席補佐官(Chief of Staff、2002〜2005年)。
それ以前は政策企画スタッフの副ディレクターとして東アジア・太平洋、政治・軍事、議会関連を担当。
パウエル長官の側近として、イラク戦争前の国連演説準備や外交政策の核心に深く関与(後に自身が「誤った情報に基づいていた」と公に批判)。
- 学歴・専門:
国際関係学と国家安全保障学の修士号2つ保有。
軍事・国家安全保障に関する論文を多数発表(Naval Institute Proceedings、Naval War College Review、Joint Force Quarterlyなど著名誌)。
- 退官後:
ウィリアム・アンド・メアリー大学で政府・公共政策の客員教授(Distinguished Visiting Professor)を長年務め、現在はEisenhower Media Network上級フェロー、Quincy Instituteアドバイザーなど。
イラク戦争の誤り、拷問政策、米中関係、中東政策などで政府を厳しく批判する論客として知られ、メディアやYouTube(Dialogue Worksなど)で頻繁に登場。党派を超えた現実主義的な分析で信頼を集めています。
要するに、ベトナム戦の実戦経験 + パウエル将軍の長年の側近 + 国務省首席補佐官というキャリアは、アメリカの軍・外交エリートの中でもトップクラスです。
彼の発言は「机上の空論」ではなく、現場と最高政策決定の両方を熟知した上でのものだからこそ、日本人にとっても「信用に足る」人物と言えます。特に中東やイラン問題での分析は、こうした重厚なバックグラウンドがあるからこそ重みがあります。