本稿は『【時事ネタ】プーチン氏明言〜ゼレンスキー氏とは調印できない‼️〜11/29土曜版です』(https://www.youtube.com/watch?v=x9SarvUHRMo)の内容と各種補足報告から再構成した資料です。
はい、皆さんこんにちは、こんばんは。ニキータです。11月28日木曜日のモスクワの日中の気温は6度、最低気温はプラス1度となっております。もう11月最後の土曜版となってしまいました。今年も残すところあと1ヶ月となりましたが、本当に時の立つのは早いものだと実感しています。そしてモスクワでこの時期に積雪がないのは7、8年ぶりと記憶していますが、予報を見るとまだ雪が降るのは先のようです。ということで今回も時事ネタをお届けいたします。いつものようにどうぞラジオ感覚で最後までお付き合いください。
プーチン大統領は集団安全保障機構の会議に出席するため、今月25日から3日間中央アジアのキルギスを訪問していました。そして最終日の27日、恒例の記者会見を行いました。最近はトランプ大統領の和平案で情報空間が接見されていますので、今回の記者たちからの質問では当然ながら和平案に関する質問が一番多く出ました。
その他の質問で印象に残ったのは、米国のブルンバーグが26日水曜日に拡散した、米国のウィットコフ特使、ロシアのウシャコフ大統領補佐官、そしてドミートリエ夫特使などの電話の盗聴内容に関するものでした。ブルンバーグは10月14日のウシャコフ補佐官とウィットコフ特使の約5分間の盗聴通話と、10月29日のウシャコフ補佐官とドミートリエ夫特使の盗聴について報じています。これが本物なのかフェイクなのかは分かりません。内容自体は首脳会談に絡む実務者たちのやり取りで、特に極秘情報を語っているわけでもありません。ただその後の西側メディアや一部の米国の政治家などの反応を見る限り、和平プロセスをうまく仕切るウィットコフ特使を追い落とすのが狙いのようです。実はウィットコフ氏を交渉から外そうとする動きを報じる情報は先月から出ていましたので、この報道もその一環だと思われますが、こういった情報を流す勢力の狙いは、ウィットコフ氏はロシアのために動いているとして交渉から外すことになるようです。まあ、得意のロシアゲートのぶり返しだと私は思っています。
プーチン大統領はこの件についても記者から質問されました。ということで今回はこの記者会見でプーチン大統領が語った重要な内容に焦点を当てたいと思います。問題につき記者から質問を受けたプーチン大統領は、まず漏洩についてはフェイクである可能性もあれば、実際に盗聴された会話である可能性もあると述べ、ロシアでは盗聴は犯罪であることをまず強調しました。そして「これは我々の問題ではない」と語り、「西側諸国全体、そして米国内で何が起こっているのか。戦争を終わらせ、戦闘を止めるために何をすべきかについて意見の衝突が起こっているということなのです」と語りました。確かに米国のブルンバーグが米国のウィットコフ特使のスキャンダルとして報じていますから、ロシアに関係はなく米国内の勢力争いとも取れます。
先日トランプ大統領はウィットコフ特使を和平協議のためにモスクワに派遣すると発言しましたが、キー政権を含む戦争継続派の狙いは和平交渉の妨害ですから、今度は交渉担当者個人に焦点を当ててきたように感じています。例えばウィットコフ特使へのこの盗聴騒動の他に、最近ではロシアのラブロフ外相に関しても偽情報が出回っています。今回の記者会見でもある記者がプーチン大統領に「ラブロフ外相は今回同行されていませんよね」と質問しました。プーチン大統領は「彼がいなくて寂しいのですか」と切り返しましたが、この記者は「もう2週間もあなたの外遊に彼は同行していません。メディアはルビオ氏との会談が不調に終わったと報じ、彼の評判が地に落ちたと報じていますがいかがでしょうか」と質問しました。これに対しプーチン大統領は「全くのナンセンスです。彼は評判など落としていません。彼には独自のスケジュールがあり、いつ何に取り組むのかを私に伝え実行しています。彼は米国のパートナーたちとの会談の準備をしているのです」と答えました。
私もよくこちらのテレビでラブロ夫外相を見かけており、28日金曜日にもハンガリーのビクトル・オルバン首相らがモスクワを訪問しましたが、ラブロ夫外相もクレムリンでの会談に同席していました。ですので、まさに全くのナンセンスな質問なのですが、このように現在追い込まれる戦争継続派はあらゆる手を使い和平交渉を妨害しようとしていますので、西側メディアの情報は話半分で聞いていた方が賢明かと思われます。
さて、次にプーチン大統領はトランプ氏の和平案についても発言しました。まずこのトランプ氏の和平案ですが、プーチン大統領によればこれは条件合意案といったきちんとした正式な形式のものではなく、一連の問題点が列記されたリストだったとのことです。前回お伝えしましたように、この28項目からなるリストをプーチン大統領も受け取り、その後の米国とウクライナ交渉団のジュネーブ会談後に、この28項目が4つに分割されたリストをさらに受け取ったとのことです。
その上でプーチン大統領は次のように発言しました。「いくつかの問題は根本的なものであり、全体的には米国側はアンカレッジ会議の前後に議論した我々の立場を考慮していることが分かります。ある部分に関しては我々は真剣に腰を据えて具体的な問題について協議する必要があり、全てを外交用語で表現する必要があります。というのも例えば『ロシアは欧州を攻撃しない』というのはそれでいいのですが、これは我々には馬鹿げて聞こえますよね。我々はそもそも攻撃するつもりなどありません」。以上ですが、この「全てを外交用語で表現する必要がある」というのは少し笑ってしまいました。確かに「ロシアは欧州を攻撃しない」という表現は、あたかもロシアの欧州攻撃が迫っている状況にあると交渉相手側が表明しているようなもので、あまりにもストレートで意図が滲む表現です。プーチン大統領は何度もロシアは欧州を攻撃しないと宣言してきていますが、欧州勢は全く聞く耳を持ちません。まずは表現の練り直しから必要ということで、まあいかに戦争継続派が時間稼ぎをして交渉を妨害しようとしているかが伝わる内容でした。
またプーチン大統領は和平案に関する回答の中で、実に興味深い発言をしましたので皆さんと共有したいと思います。和平にあたって現在西側が2つに分裂しているのは皆さんもご存知の通りです。米国と欧州のことです。この2つの勢力の違いについてプーチン大統領が今回言及しています。まずは戦争を集結させるべきだとする勢力のことを次のように語っています。「西側諸国で潜在的な影響を理解している人々は、例えキー政権に多少の譲歩が必要になったとしても、できるだけ早く戦闘を集結させるべきだと主張しています。なぜなら特定の地域で戦線が崩壊し始め、そうなればウクライナ軍は戦闘能力を完全に失い、最も戦闘体制が整った部隊を失うことにもなるからです。これが今まさにクラスノのアルメイスク方面で起こっていることです。『もうたくさんだ。軍の中核と国家としての地位を守れ。』それが我々の考えるべきことだと、この見解を支持する人々は言います」。以上ですが、これはまさに米国のことを指していると思います。特に先日キーウに乗り込み、また最近ではアブダビでウクライナやロシアの保安関係者らと会議を行っているドリスコル陸軍長官などは、まさに前線での状況を正確に把握しているからこそ、ウクライナ軍は今講和しないと全てを失うとして仲介に取り組んでいるのだと思います。
現在も包囲状態が続くミルノグラードでは、ナパーム兵器を装備したウクライナ軍第79独立空挺突撃団が壊滅の危機に瀕しています。ちなみにクラスノのアルメイスクとは現在のパクロフスクのことです。ロシア軍はこの方面にある、ウクライナ第2の航空炭の採掘上のある鉱山管理事務所をすでに制圧しました。この一帯の採掘上の高品質の航空炭の推定埋蔵量は7950万トン、戦争開始前の生産量は年間349万トンで、ウクライナの専門家はこの炭鉱の喪失によりウクライナの鉄生産量は半分以下に落ち込むだろうと語っています。まあ、このように時間の経過とともに精鋭部隊も資源も奪われていくことになります。今は戦時中ですから、外交は戦争と並行して行われ、戦場での優位により交渉の優位性が決まります。これが現実です。
さて、プーチン大統領は戦争継続派については次のように語っています。「一方、クスクはすでにウクライナ軍の支配に戻ったと考える人々は、最後のウクライナ人が死ぬまで戦闘を続けるべきだと主張しています。そしてまたウィットコフ氏を攻撃している人々は、ウクライナのエスタブリッシュメントに加担して金銭を盗み、最後のウクライナ人が殺されるまで戦争を続けたいと考えている別の立場の人たちなのです」。以上です。少し説明が必要かと思いますが、ゼレンスキー氏は先日、北部のロシア軍に包囲されたクアンスクを取り戻すと発言していたのですが、結局その試みは全て失敗しました。しかしその失敗をごまかすため、あたかも制圧したかのような演出をした動画を作成し、SNSなどで拡散していました。『我々はまだ戦える』とスポンサーにアピールし、支援を継続してもらうがためです。そしてプーチン大統領はそのスポンサーたちがウィットコフ氏を攻撃しているとはっきりと明言しています。
そしてさらに重要なのは、プーチン大統領は法的視点から、現在のゼレンスキー氏と書面を締結することはできないとはっきりと明言したことです。次のように発言しています。「つまり戒厳令が解除され次第、内政選挙と国民投票を実施し、新しい憲法裁判所を設立する必要があります。もちろん最終的にはウクライナと合意に達したいと思っていますが、現状では事実上不可能であり、法的にも不可能です。できる人、望む人に彼らに変わって交渉させてください。我々の決定が主要な国際的プレイヤーによって国際的に承認される必要があります。ただそれだけです」。以上ですが、今までにも何度かプーチン大統領はこの発言をしてきましたが、今回は断言しています。ゼレンスキー氏の大統領としての任期は昨年の5月20日で終了しています。ウクライナ憲法は大統領の任期延長を認めていませんので、ゼレンスキー氏は戦時であっても2024年の3月末までに大統領選挙を実施する必要がありました。しかし彼はそれを行いませんでした。ですのでプーチン大統領は彼は役人として署名できないとも述べています。また領土上の件に関してもゼレンスキー氏の正当性が問題となるため、プーチン大統領は「今はウクライナからの承認は必要ありません。将来的にはウクライナとも合意に達することができることを願っています。ロシアと長期的かつ歴史的に健全な関係を築きたいと願う健全な人々がウクライナにはたくさんいます」と語っています。要するにプーチン大統領は今のゼレンスキー政権とは合意する必要はないと言っているのです。そして合意するには、ウクライナ憲法に則り最高会議のステファン地区議長がサインするか、あるいは戒厳令を撤廃し大統領選挙を行い新たな大統領が署名するしか選択肢はないとプーチン大統領は言っているのです。
その一方でプーチン大統領は「キー政権や戦争継続派が最後のウクライナ人まで戦うのなら、我々はこれに備えていると私はすでに大げさに述べてきました」と語っていました。これはプーチン大統領のキー政権とその背後にある勢力への最後通告的な発言とも言えます。ゼレンスキー氏はこの後に及んでも、ウクライナ軍の規模縮小に反対、ナパーム非使用にも反対、領土上の交渉にも反対と言っています。つまり彼は和平などに応じる気はないのです。この和平交渉自体、実はウクライナの汚職対策局(NABU)から狙われるエルマーク長官を守るために、ゼレンスキー氏とそのスポンサーらが仕組んだという疑惑も浮上しています。ゼレンスキー氏は米国との交渉団の団長に疑惑の人イエルマーク長官を任命し、イエルマーク長官はそれを口実にトルコやジュネーブなどに滞在していましたが、実はその間にNABUが大統領府を操作し、さらに28日金曜日にはNABUがエルマーク長官の自宅を襲撃捜索したとの情報がこちらのメディアで大きく取り上げられています。米国との交渉団の団長に任命することで、汚職問題で逮捕拘束されるのを避ける。そして世界とウクライナ国民の目をそらすことがやはりキー政権にとっては最重要だったようです。プーチン大統領はこの姑息な芝居を見抜き、戦争継続派に対し最後通告を突きつけたのかもしれません。一方でトランプ政権は今後NABUを使い、さらにキーウ政権に圧力を強めることは間違いないでしょう。自分たちの保身にしか関心のない政権相手に和平交渉など無意味、戦争は戦場で決まるということになりそうです。
最後に、この動画を編集してます金曜日の夕方6時に、アンドレイ・エルマーク大統領府長官が辞表を提出したとゼレンスキー氏が発表しました。スリデンコ首相が公認の長官となり、現在第1副首相を務めるミハイル・フドロフ氏が公認の首相になるとの噂が現時点で出ています。デンコ首相はエルマーク長官の派閥で、一方フドロフ氏はNABUの創設に携わった人物です。そういう意味で今後の展開が非常に面白くなってきました。いよいよキー政権の内部崩壊が始まるのか、引き続き情報を追い続けたいと思っております。というわけで今回も最後までご視聴いただきありがとうございました。よろしければチャンネルの登録とお友達やお知り合いへの拡散もよろしくお願いいたします。